夢中とは

2023年10月03日 21:14

自分を持つ話の途中ですが、今日私が見て感動的な場面があったので報告とちょいつぶやいてみます。

今日"夢中"な子供を目の当たりにしました。

今日のナイター練習でミニゲームをやった時です。ある子がゴール前で転びました。ボールはその子の手の近くに、ゴール見たら、ガラ空き。とっさにその子は手でボールをゴールへ。これ"夢中"のなせる技です

これは当然ハンドです。
その時の、周りの子供たちの様子はどうだったか。みんなゲラゲラ、笑い転げていました。
こんな時に「バンドだぞ、はい、フリーキック!手はダメだろ、足でやらないと」こんなこと言う大人がいるから子供たちは伸びないんです。断言します!
そんな野暮なこと言わないでくださいよ。
「じゃーどうするの?」っていう大人いるでしょ。
俺の場合は。
なーんにも言いませんでした。
バンドの状況は子供達も周りの大人もわかってます。
でもね、このミニゲームは子供達のものなんです。
なので子供たちがどうするか、黙って見てました。
まずはゲラゲラみんな楽しそうに笑ってる。
この雰囲気壊したら意味ないと判断して、黙ってました。
すると、ある子が俺に「バンドでフリーキック?」
そのある子以外の子も、俺の一言を待ってる。
そう、どう判断して良いかわからないのです。
その時に大人は答えてあげるんです。
「フリーキックから始めよう」と言ったら全員が納得して、まだ笑いが残ったまま、次のプレーに。
大人の役割って、大人がジャッジしたり、指示したり、命令して子供を動かすのではないんです。
子供は、ある局面を判断して、周りの反応を伺いながら、自分の正義を主張する。
3年生くらいは、自分の正義はあるけど、自信はありません。その自信のない状況を"困る"と言います。子供は"困った"時にいかに他人に助けを求めることができるか。そして大人は、客観的にアドバイスできるか。だって客観性がなかったら、どちらかのチームが不平を言うでしょ。そうなったら楽しいミニゲームが台無し。

2年生くらいは、知識で得た正義を振りかざす子がほとんどです。
知識で得た正義をいかに"自分のもの"にするかが、第一次成長期の一部なんじゃないかなって今日考えました。
3年生でもいます、知識を自分のものにせず、知識が"絶対"と言う子が。そう言う子を"頭でっかち"と言います。"頭でっかちの子は、普通以上上手くなりません。その子にとって"正義"は"自分"じゃなく"知識"なんだもの。
自分を持ってなく、知識、他人に正義を頼る。知識と他人がいないと正義を貫けない子になります。

先の"自分を表現できる子"は、"自分の正義を持てる"。"自分を持てる"子なんです。
それがその子なりの"信念"になるんです。
"信念"だもの簡単には曲げません。
これからそんな子たちと対峙できることを楽しみに思ってます。その対峙することが、本当の子供達との戦いなんです。
早くそんな戦いがやってくること楽しみにしてます。

そんな子になってもらうことが目的でナイターやってます。
ナイターは"技術"を学ぶ場ではなく、いかに"自分で学ぶ"かのトレーニングとして考えてます。
なので、あまり俺はしゃべりません。
その考えを右往左往しながら1年、やっと実り始めたような気がします。
「ジャガーズでは上手くなりません。ジャガーズでは、子供が"勝手に""自然に""いつのまにか"上手くなる指導を"私は"目指してます。
もし、その子が周りから"上手いね"と言われたら、それはジャガーズのおかげではなく、"その子と家庭のおかげなんです」

なので、あまり俺に気を使わないでください。
俺はたいしたことしていないので。

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